田舎の借家は、都会では考えられないほど安いところが多いことで知られています。
一定以上の田舎になると集合住宅は少なくなりますから、必然的に一戸建ての貸家が多くなります。
ですから3部屋・4部屋くらいは当たり前のようにありますが、それでも5万もすることはまずないでしょう。
6畳一間のアパートで月に7~8万もかかるような東京23区とはえらい違いです。
都内で3DKのマンションを借りたら、少なくとも15万円、平均的な立地と環境で比較的新しい物件なら20万を優に超えてしまいます。
この差はどれだけ大きいか、計り知れませんね。
そして、食費などの生活費もまた、大きく抑えることが可能です。
ただし、出来合いの総菜などは少ないですし、あったとしても値段は都会とそんなに変わりません。
この恩恵にあずかるためには自炊が絶対条件になります。
野菜などを近所から分けてもらえることを加味すれば、食費は三分の一程度まで抑えられるのではないでしょうか。
ただ、逆にいわゆる贅沢品や流行品については都会よりかえって高価である場合が多いことに注意してください。
というのも、田舎にはお店が少ないですから、小売店同士での価格競争というものがありません。
価格は常に、需要と供給のバランスによって緩やかに推移するだけです。
人の少ない地域では多売できる見込みがありませんから、卸業者も小売店も、品物一つに充分な利益を上乗せして売っています。
多売ができない以上、薄利では成り立ちませんから当然ですね。
まとめると、田舎の物価そのものが安いという情報は誤り、ということになります。
生活に必要なものは安く手に入れられる代わりに、それ以外の品物は高くなりがち、というのが田舎における物価の実情です。
ですが、生きるのは簡単で、贅沢するにはそれなりのお金が要る、というのは経済的にとても健全なのではないでしょうか?