Q.田舎ではプライバシーが守られにくいって聞きました。人間関係を築いていく上で、どう対処するのが良いでしょうか?
A.プライバシーに関して、田舎と都会の感覚には大きなズレがあります。都会の感覚を強硬に主張するのではなく、出来る範囲で田舎に合わせましょう。
田舎では、鍵をかけない家も当たり前のようにあります。昭和までの住宅観が今でも根強く残っていると考えましょう。
古来、日本の家屋は開放的で仕切りは障子や襖、玄関は勝手に出入りできることから勝手口などと呼ばれていたほどです。
入る前にノックなりインターホンなりを用いて……というのではなく、がらっと開けて中に入ってから「ごめんくださーい」で良かったのです。
田舎には、今でもこの調子のままという地域が珍しくありません。
確かに、良く知らない人が平気で入ってくるのは決して気分の良いものではないでしょう。
都会で同じことをすれば、警察沙汰になっても仕方ないかと思います。ですが、田舎には田舎のルールがあるのです。
田舎出身の人だって、都会に出て暮らすようになれば、黙って人の家に入ることは許されません。都会のルールに従うことが求められるはずです。
同じように、都会から田舎に移った人は田舎のルールを尊重しなければなりません。
これは本来、当たり前のことだと思いませんか?自分の慣れ親しんだルールが、世界のどこでも通用するわけではないのですから。
どうしても入ってこられては困る時にはしっかり戸締まりをしておけば良いのですから、起きて活動している時間帯に人が入ってくるくらいは田舎暮らしをするうえでは我慢しましょう。
幸い、田舎は治安が良いので、それくらいで問題が起こることはほとんどありません。
田舎暮らしをする際には地域の習慣をしっかりと学んで、うまく折り合っていけると良いですね。
開放的な田舎の民家