アウトドアは苦手で興味もわかないという人に別荘が不要かというと、実はそんなことありません。非日常を体験出来るという別荘の魅力は、インドア派の皆さんにも等しく注がれていると思います。
別荘を利用するとアウトドアがしやすいのは確かですが、何も別荘に来た人間がみんな屋外で活動するわけではありません。
本が好きな方であれば、静かな別荘の一室で、もしくはテラスで、誰にも邪魔されずに本を読むのも良いと思います。通勤電車の座席や、寝る前のベッドで細切れに読むのとは違った趣きが味わえるはずです。
ホラーが好きという方は、別荘の自室に鍵をかけて、山荘や孤島の館で起こる事件を扱った密室ミステリーなど読まれてはいかがでしょう? ホラーとミステリーは本来異なるものですが、自分がミステリーの舞台となる環境で読んだら、まるで登場人物の一人になったかのようなスリルと恐怖を楽しめること請け合いです。(山間の別荘で、山荘での殺人事件の話を読むのは悪趣味という意見もありそうですが……)
もしくは、自然に囲まれた一室でゆっくり古典を読むのも良いでしょう。文化とは何たるかが、ふと見えてきそうな気がしませんか? フランツ・カフカ、ソルジェニーツィン、ドストエフスキー、名前は有名でも読んだことのない大作家を読破してみては……?
もちろん読書に限らず、映画を鑑賞したり、音楽を聴いたり、できることはたくさんあると思います。あまり旅行をしない人間だから別荘は不要、と決めてしまう前に、自分なりの楽しみ方を模索してはいかがでしょう? セカンドハウスが与えてくれるものは、旅行やアウトドアだけではありません。その本質は、自由な時間と非日常的な空間にこそあるのだと思います。