にっぽん別荘めぐり

北の大地、北海道各地の別荘地

「北の大地」と呼ばれる北海道は本格的な開拓が始まる明治時代以前は先住のアイヌ民族により「アイヌモシリ(人が住む土地)」と呼ばれており、寒冷な気候と過酷な大自然の地として人跡未踏のエリアが広がる未知の島でもありました。高温多湿な気候の本土とは全く異なる気候風土の北海道は現代の日本人が最も旅行したい観光地であると同時に、理想の別荘地が多く点在していることでも知られています。その北海道で人気の別荘地を3ヶ所ほどご紹介しましょう。

北欧の町並みを再現したスウェーデンヒルズ

まず、最初に紹介するのは、まるで北欧の町並みを思わせるような素晴らしい景観の場所として今、注目を浴びている石狩郡当別町西部にある「スウェーデンヒルズ」です。この地域の気候と景色がスウェーデンの首都ストックホルムに似ていることから、1980年代に開発がスタートし1990年にはスウェーデン国王が表敬訪問したことから一躍全国に知られる場所となりました。

街全体が北欧風の景観に統一されており、小高い丘に建てられ分譲されている住宅も、すべて北欧風の住宅となっていることから、北海道の自然の中で北欧の情緒を満喫できる理想の場所として人気を呼んでいます。おもな住宅の特徴はズバリ、瓦葺のとんがり屋根でしょうか。えんじ色のレンガで作られた外壁とほどよくマッチした外観の周囲は丈夫な断熱素材で覆われ、木枠の窓はなんと3重サッシという寒冷地ならではの構造となっています。

北海道には地方自治体の住民獲得政策によって区画整理された土地が多いのですが、なかには移動手段がマイカーしかないという辺鄙な場所も少なくありません。しかしながら、この「スウェーデンヒルズ」は「石狩太美駅」がすぐ近くにあり、札幌からも車で約35分という比較的利便性のよい場所にあることから、近年は移住地や別荘地としてこの地を選ぶ中高齢者層が増加傾向にあるようです。ちなみに、最寄りの駅である「石狩太美駅」はスウェーデン国王の来訪の際に北欧風の建築様式で改築され、現在ではスウェーデンヒルズのランドマーク的存在ともなっています。

さらに、すべての電線の地下化を推進したことにより電柱がない街を実現しており、その景観は自然との調和を象徴するような美しい景色を創りだしていることから「北海道まちづくり百選」にも選ばれています。まさに昔読んだ北欧の神話や童話に出てくるような素晴らしい町並みは息を呑むほどの美しさとしか形容することができないほどです。

3つの名山に囲まれた伊達市

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