芸術家たちのゆかりの地

性格俳優として映画やテレビで活躍した故・天本英世はスペイン通としても有名でしたが、特にアンダルシア州を第二の故郷のように何度も訪れていました。彼の遺志によってその遺灰はアンダルシアの川に散撒されたといわれています。

絵画や演劇を志す芸術家や音楽家などのアーティストさらに建築家などにアンダルシアの風土を愛する人々が多くみられるのは特筆すべき点です。若き日にアンダルシアを流浪した経験のある有名人は多く、功成り名遂げてからこの地に別荘を建てたという逸話もよく聞かれます。

芸術家にとって、アンダルシアの存在そのものが自身の創作活動の原点となっているパターンも少なくありません。これは激動の歴史を物語る史跡と遺構、キリスト教とイスラム教が混在した建築物がヨーロッパ文明とアラブ文明を融合させた独特の雰囲気を醸し出し、それらが爽やかな風とまばゆい陽光とに照らし出されることで、芸術的高揚感を沸き立たせる効果を生んでいるからではないでしょうか。

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