世界の別荘から

アメリカにおける「別荘ビジネス」の実態

日本人が「別荘」と聞いて思い浮かべるイメージは、日本国内ならば軽井沢や蓼科などの高原の避暑地、そして外国ならばフランスのニースなど上流社会の人々が利用する豪華な場所という印象でしょう。それでは、大国・アメリカ合衆国の別荘事情がどうなっているのか、その現状を紹介しましょう。

庶民には夢の存在の別荘

広大な土地があり、多くの富裕層が暮らすアメリカだけに北米本土とハワイ州まで含めた各州には、それぞれに独特な特徴を持つリゾート地と別荘に適した土地が散在しています。特に、気候が温暖なカリフォルニア・フロリダ両州に代表される西海岸地区では、本土では最高の別荘地が地図上に広がっています。

ただし、資本主義国家の総本山である移民の国・アメリカ合衆国だけにヨーロッパ諸国以上に国民の貧富格差は大きく、一方で大型のクルーザーが停泊する港町に豪勢な別荘を建てる富裕層がいる反面で、別荘の所有など夢のまた夢、という庶民が大半なのも厳しい現実です。この現状はある程度の所得を得ている市民層も同様で、世界一の経済大国・アメリカとはいっても、一般庶民にとっては庭付きの自宅を手に入れるのが精一杯で、とても別荘を購入する余裕まではありません。

不動産投機目的の別荘事業

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